パンダといえば上野動物園、なんでしょうけど。

上野動物園のパンダの赤ちゃんが肺炎で死んでしまったそうですね。母親のシンシンの育児放棄というニュースも流れていましたし、どうなってしまうのか気になっていたのですが、1週間もたたずに死んでしまったなんて非常に残念に思います。

母親も初めてのお産でストレスも多かったんだろうし、なにより運がなかったんだろうなと。

 

いきなり話がずれてしまいますが、今回、一番気になっていたのがマスコミの過剰なまでの報道でした。パンダよりももっと大事なニュースがあるだろうってことはとりあえず置いといて(笑)、「なんで上野動物園のパンダばかりクローズアップされるんだろう?」というところが気になっていました。

ジャイアントパンダは現在、国内3ヶ所の動物園で11頭が飼育されていて、上野動物園にしかいないわけではありません。

上野動物園にはリーリー(力力:♂)とシンシン(真真:♀)の2頭、神戸の王子動物園にタンタン(旦旦:♀)のみ、和歌山のアドベンチャーワールドには、エイメイ(永明:♂)、ラウヒン(良浜:♀)、アイヒン(愛浜:♀)、メイヒン(明浜:♂)、メイヒン(梅浜:♀)、エイヒン(永浜♂)、カイヒン(海浜♂)、ヨウヒン(陽浜:♀)と、8頭も飼育されています。

 

今回24年ぶりに上野動物園でパンダの赤ん坊が産まれたといっても、たった2年前にアドベンチャーワールドでカイヒンとヨウヒンの双子が誕生しています。さらにアドベンチャーワールドは、これまでに12頭のパンダの繁殖に成功し、うち11頭が無事に成長している、中国以外では世界でもトップクラスのパンダ飼育施設でもあります。2〜3年おきにパンダの赤ちゃん(しかもほとんどがのケースが双子)が産まれています。そういう意味では国内でのパンダの出産自体はそれほど珍しくはないはずなんですが。

 

赤ちゃんの容態についての実にワイドショー的な報道はいつものことなので置いておくとしても、どうもマスコミは上野動物園のパンダだけ特別扱いしてるように見えますし、なんでなんだろうなあと気になって、いろいろな人の意見を読んだりしていました。

パンダは、なぜ上野動物園だけが話題になるのか?その理由:坂本英樹の繋いで稼ぐBtoBマーケティング:ITmedia オルタナティブ・ブログ

例えばこのブログを読むと、マスコミの偏向報道以前に、日本国民に刷り込まれた「パンダ=上野動物園」という刷り込みがあるから、という説明をされています。確かにそうかもしれないですね。

1972年に日中国交正常化を記念して中国から贈られ、初めて日本にやってきたパンダたちが飼育されたのは上野動物園ですし、僕も小さい頃から上野動物園のパンダを何度も観に行きましたし「パンダといえば上野動物園」って感じで育ってきたようなものです。

2008年にリンリンが死んで上野動物園から一旦パンダがいなくなった後、当時の会社の同僚が「週末は子供連れて上野動物園にでも行くかな、パンダ見せれば喜ぶだろ」みたいに話しかけてくるので「いや、今はパンダいないよ?」って答えたら「うそ!なんで?」みたいな会話をしたことがありました。続く会話も「じゃあ、日本じゃパンダ見れないのかー」「アドベンチャーワールドにいっぱいいるよ?」「どこそれ?」みたいな感じの認知度でしたし。

僕の元同僚だけが知らなかったってこともないでしょうし、「上野動物園と言えばパンダ、パンダと言えば上野動物園」というイメージが国民的(少なくとも関東人全般)に刷り込まれているのは確かにあるかもなあと。というか、アドベンチャーワールドの認知度が低すぎる(笑) 関東だからですかね? 当然アピールもしているんでしょうけど、せっかく珍しいジャイアントパンダもコウテイペンギンも飼育しているんだから、もっとクローズアップされていいと思うのになあと。

羽田空港と南紀白浜空港を約1時間で結ぶ飛行機がありますし、アドベンチャーワールドは南紀白浜空港のすぐ隣にあるので、羽田から2時間もかからず行けるし日帰りも可能ではあるんですが、時間的には問題なくても費用を考えてしまうとさすがに気軽にってわけにはいかないですね。

 

ちなみに我が家は2年前に南紀白浜旅行で、アドベンチャーワールドにも行ってきました。その時の写真になりますがご紹介します。

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柵越しにパンダを観察できます。「もうすぐ、あの建物の中でパンダさん見れるからね」と子供に説明してる横で、普通にテクテク歩いていたのでビックリしました(笑) まさかパンダが普通に外にいるとは思っていなかったので。一気にパンダのレア感が失せた、初めての感覚でした。

 

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僕らが行った時(2010年10月)は双子の海浜・陽浜が生後2ヶ月、まだこんな感じで寝ているだけの展示でした。今は大きくなってるんだろうなあ。

 

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室内ではガラス越しですが、とても近くで観察できます。この人はとりあえず笹食ってる場合みたいです。

 

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そして、極めつけがこれ。人数限定になりますがパンダバックヤードツアーがあります。

まずビデオを見てパンダの生態について学習して、その後、飼育員さんのお話を聞きながら、至近距離でパンダとご対面。棒の先につけたリンゴなどのエサを1人1回ずつあげることができます。ちなみに永明のネームカードが見えますが、この子は愛浜です。

 

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飼育員さんがトレイに乗せているのはパンダのウンチです。ニオイを嗅がせてもらいました。笹のとてもいい香りがするんですよ(笑)

ちなみにパンダバックヤードツアーは当日の朝、開園後に窓口で申し込む必要があるのですが、これだと参加できるか確実ではありません。JALツアーズでのみ事前予約することもできます。僕らはこれで行きました。

 

今回、ネガティブなニュースのついでに紹介してしまいましたが、世界でも指折りのパンダの飼育施設ということでアドベンチャーワールドはもう少しクローズアップされていいんじゃないかと思ってます。それこそ歴史的、地理的、マーケティング的な観点から、経済効果は「ADWの8頭 < 上野の2頭」になってしまうのかもしれません。

でも、例えば大混雑で立ち止まることもできず一瞬で見終わってしまうパンダ見学なんて正直面白くないじゃないですか。純粋に、アドベンチャーワールドのパンダ見学はとても満足できましたのでオススメしたいと思います。機会があればぜひ体験してみてください。

そうは言うものの、上野動物園のパンダも次こそ無事産まれて欲しいな、と心から思います。上野でパンダに動きがあると、今回みたいなマスコミの過熱報道や、過剰なパンダブーム、中国とのパンダ外交・レンタルビジネスとかあまり良くないイメージがどうしてもつきまといますが、とにかくパンダには罪はないですしね。絶滅危惧種のジャイアントパンダを少しでも増やすことができるのなら、それはとても価値のあることだと思っています。

 

【関連サイト】

アドベンチャーワールド

上野動物園公式サイト